銀職人のつぶやき

銀職人松浦仁史の 日々のコト、作品作りのコトをとりとめもなく綴ります。

2018年03月

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宝石質コランダムの中で
赤い色以外のものを『サファイア』と称します。
ちなみに赤い色の石が「ルビー」です。
コランダムは「ダイヤモンド」に次ぐ硬い鉱石です。

『サファイア』は「ダイヤモンド」などとともに貴石と呼ばれ、
人気のある宝石でとても高価です。

その『サファイア』の中でも
カボション(丸い山型にされたもの)で、
石の中に光を当てると六条の星(スター)が現れるものを、
『 スター・サファイア 』と言います。

先ほども言ったように『 サファイア 』は人気があるため、
原石レベルで、透明度・美しさに優れたものは、
ファセット・カットされることが多いです。
ですから逆に『 スター・サファイア 』は希少なものとなっています。


私が作品に使用している『 スター・サファイア 』は、
確かに高価で華やかなものではありません、
これが『 サファイア ? 』と言わる方も多くいらっしゃいます。

けれども、
完成されていない原石のパワーを秘めながら、
わずかな光を放つ『 スター・サファイア 』にも、
ある種の神秘性を感じ
なぜかその魅力に惹きつけられるのです。






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『 コーラル (珊瑚) 』は植物でも鉱物でもなく、
海中の微生物が無数に集まって
長い間に石灰質の骨格になった "動物" 質の宝石です。

主成分は真珠の外皮部分と同じ炭酸カルシウムで、
人間の手を介することなく、
自然の時間の中で少しずつ成長して出来たものです。

色は、ノーブル・レッド「血赤 (ちあか)」と
ピンク「ボケ」「エンジェル・スキン」、
オレンジ、ホワイトなどが主ですが、
稀に青、黒、金などもあります。
また、縞や木目の特徴的な模様があります。

『 コーラル 』の色や品質の違いは、
採取される地域の自然環境の違いが大きな要因です。

伝統的に日本では地中海産に多い「血赤 (ちあか)」が好まれ、
ヨーロッパでは日本産に多い「エンジェル・スキン」が好まれます。
‥‥不思議な現象ですね。

スコットランドではコーラルは
「少女に美と繁栄をもたらす」という言い伝えがあり、
現在でも親が子に「エンジェル・スキン」を贈ることがあるそうです。
この淡いピンク色は優しい色なので、
肌に馴染みやすく、心穏やかにしてくれます。
私も、この色が大好きで作品によく使用しています。

さて、コーラルは有機質のため熱や酸には弱く、
柔らかい素材なので扱いには注意が必要です。
汗などが付いてそのままにしておくと表面が溶けて色褪せてきます、
使用後は空拭きするなどしましょう。






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平和公園の原爆ドームの対岸 親水テラスで行われた
3.11東日本大震災を忘れない追悼の集い 広島2018に
参加してきました。

このキャンドルの一つ一つのシェードには
参加者のメッセージが書かれていました。

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これまでの私の人生は忘れてしまいたいことだらけですが、
忘れない努力が必要なこともあります。

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私はここ広島で生まれ育ちました。






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『アイオライト』は
コレクターの間では珍しい石に分類される、
コレクターストーンとして認知されている美しい青紫色の石です。

この石は鉱物学的に最初に認知した鉱物学者のコーディエを讃えて命名された、
鉱物名を『コーディエライト』とも呼ばれています。
しかしそれ以前から、ギリシャ語の青紫色 (ios) の石 (lite) 、
すなわち『 iolite ~アイオライト』名付けられ、人々に親しまれてきました。

その美しい青紫色は微量に含む鉄分のせいです。
この色はサファイヤブルーに酷似していますが、
その色は柱状結晶の一定方向からしか見えず、
角度を変えると褐色系の無色にしか見えません。
これがこの石の持つ「三色性」です。
角度を変えてみるとサファイヤと見間違えることはまずありません。

さて、写真ですが、私が作った『アイオライト』のリングです。
私は、彫金仲間に祖母から譲り受けたという美しい『アイオライト』を見せてもらい、
この石のことを知りました。
そしてその時、『アイオライト』を使ってみたい…と強く感じました。
これは、石から "インスピレーション" を受けた作品の一つです。
















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